生き物たちがみんな
冬に向けて大急ぎで支度をととのえる中、
ひとり優雅に・・・



庭先から
自分のテリトリーを見下ろすクロエ（しま猫）

と思ったらそうではないようで、
何やら・・・



真剣な話し合いの最中だったよう。
どうやらカマキリさんが
クロエのテリトリーにいるところを
見つかっちゃったみたい

カマキリ「き・・・聞いてくだせえ
アッシも立派なオスになってはやひと月。
運命のメスに出会うため酒にも手を出さず
一心不乱にやってきたんでさぁ」



「ところが気がついてみると季節は秋。
このままじゃメスに出会う前に凍死しちまうってんで、
あわてて冬眠の場所を探しているうちに、
ふらりとこの庭に迷い込んでしまったってわけでさぁ。

もしも・・・運良く冬を越したとしてもですよ？
アッシはカマキリ・・・春にはメスに食われちまう運命。
どうか・・・どうかこの場だけは見逃してくだせぇ・・・」



クロエ「話はだいたいわかったわ。にゃんたも大変ね。

あたちも・・・」




「自分勝手なご主人の気まぐれに翻弄されて
毎日楽じゃにゃいわ。
そうね、あたちだって鬼じゃにゃい。
今回だけは見逃ちてあげるわ。

せいぜい・・・」



クロエ「あったかい寝床をみつけることね」

カマキリ「あ・・・ありがとうごぜーやす！
このご恩は一生忘れやせん！」


どうやら話しはついたみたい。
今日もわが家はクロエのおかげで・・・



平和が守られているんだね


end



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